— 集計期間:2026年5月1日〜5月31日 —
愛知県東三河地域(豊橋市・豊川市・蒲郡市・田原市・新城市・東栄町・設楽町・豊根村)では、この1か月、大規模な資金調達や急成長スタートアップの話題は限定的だった一方で、地域企業とスタートアップを結びつける取り組みや、起業人材育成、実践型イベントの動きが継続して見られた。東三河らしい「地域課題解決型」のスタートアップ支援が着実に広がっている。
豊橋市:ものづくり企業とスタートアップの接点づくり
豊橋市では、6月開催予定の「ものづくり博2026in東三河」に向けた準備が進み、愛知県東三河総局によるスタートアップ出展支援が話題となった。AI・DX・生産技術分野などのスタートアップ18社が出展予定で、地域企業とのマッチング機会創出が期待されている。
また、豊橋市の起業支援拠点「Startup Garage」では、起業家同士の交流会や実践型ワークショップが継続的に開催されている。特に3月に実施された「モックアップソン2026」は、アイデア段階の事業構想を短期間で検証可能な形まで落とし込む実践イベントとして注目を集め、その開催レポートが公開された。
人材育成:起業塾や副業人材育成へ
豊橋技術科学大学は2026年度より「起業塾」や「セカンドキャリア・パラレルキャリア開発講座」を新設。起業だけでなく、副業や複業を視野に入れた社会人向けプログラムを展開し、地域の挑戦人口拡大を目指している。※1
さらに豊橋市では、AI・SNS活用、人材確保、多様な人材活用などをテーマにした中小企業向けセミナーの実施も予定されており、地域企業のDXや組織強化への関心が高まっている。
東三河全域:起業コミュニティ活動が継続
東三河の起業家コミュニティ「HigashiMikawa UPPERS」では、起業家や新規事業挑戦者が集まり、ビジネスモデル構築や実証実験に取り組む活動を継続。2月に開催された成果報告イベントでは、多様なプロジェクトが共有され、起業文化醸成の場として機能している。※2
また、「Startup Weekend 豊橋 VOL.10」などの短期集中型イベントも定着しつつあり、学生や若手社会人が実践的に起業を学ぶ機会が増えている。
奥三河地域:小さな挑戦の積み重ね
新城市、東栄町、設楽町、豊根村では、大規模なスタートアップニュースこそ少ないものの、移住者による事業立ち上げや地域資源を活用した小規模ビジネスの取り組みが継続している。こうした活動は関係人口の増加や新たな地域経済循環につながる可能性を持っている。
総括
2026年5月の東三河は、「急成長するスタートアップ」の話題よりも、「挑戦する人を育てる仕組みづくり」が目立った1か月だった。起業塾、実践イベント、交流コミュニティ、地域企業とのマッチングなど、エコシステム形成に向けた土台づくりが着実に進んでいる。今後は、こうした取り組みから実際の事業化や地域発スタートアップの誕生がどれだけ生まれるかに注目が集まりそうだ。